障害児の性問題。正しい知識と意識のお話し(男の子編)

悩み

この間保護者さんからある相談がありました。

「最近、子供が性に対する興味が出てきていると思うが、どう対応すればいいんだろうか。」

今回は結構ナイーブなお話になるかと思いますが、お付き合い頂ければと思います。

今回は男の子のお話をしたいと思います。

体の成長と心の成長

子供もいつまでも子供のままでいれる訳では無く、体も心も成長していきます。

いわゆる思春期にも到達する時期があります。

男の子は異性に興味が出たり、性的興味も抱く時期です。

女の子は体の成長に伴った、変化に体が順応していく時期です。

障害児と一括りにしてみても、障害の重さや、それぞれの特性であったり様々ですが、おそらく普段とは違う様子がみられると思います。

陰部をしきりに気にする、女性への過度のボディータッチ、テレビや雑誌等の内容への今までには見られなかった行動等。

初めて目にする我が子の行動に戸惑われると思います。

 

成長を理解してあげる

子供も子供のままではいれません。

心も体も成長します。

本来は嬉しい出来事なんですけどね、親も子供と共に成長していくものですから、不安になりますよね。

ただ子供たちは必ず通る道で、避けては通れない道でもあります。

不安もあると思いますが、成長したんだなと理解してあげてください。

子供は様々な場所や場面で、自分で情報を集めてきます。

間違った性の知識や意識が根付いてしまう前に、正しい知識と意識を定着してあげる事が大事だと思います。

 

正しい知識と意識

昔、重度の知的障害を持った方の同行支援をしていた時の話です。

その人には発語がありませんが、手を引いたり、声を出したり、意思表示は出来ました。

ある日、本屋さんに連れて行って電車の本を買って欲しいと依頼があり、一緒に本屋さんへ行きました。

本屋さんに入ると、電車の本のコーナーでは無く、成人雑誌コーナーへ一目散に向かい、袋を開けて読み出してしまいました。

あの手この手で落ち着いて頂き、無事に電車の本を購入して、帰路につき、保護者さんへ一連の流れを説明しました。

驚かれるだろうと思っていたんですが、「いつもそうなんです。女性に興味がありようで。」と淡々と答える保護者さんに驚きを覚えました。

詳しくお話しを聞くと、性への興味が出たのは、14歳の時。

どうすればいいか分からず、そのままにしておいたそうです。

当然正解不正解は人それぞれの価値観もありますし、あまり大それた事は言えませんが、本屋さんで起こった一連の出来事と、それを傍観する第三者の目。

そこから発展していった次の危険性にただただ、恐怖を覚えました。

正しい知識と意識があれば、性への興味を抱かれた時に正しい支援が出来ていれば。

子供の性への興味を理解する事に時間が掛かってもいいと思います。

ただ思考する事は止めてしまい、向き合う事をやめてしまった時に、子供達は何の知識もないまま自分の情報だけを頼りに成長していきます。

その時に本屋さんで起こったような事や、もっと最悪のケースが待っているんだと思います。

では正しい知識や意識とはどういう知識や意識なんでしょうか?

 

基準は自分で

知識や意識の基準は自分が持っているものでいいと思います。

知らない知識や、自分に無い意識では何の意味もないですからね。

自分が性に対してどんな知識を持っていて、どんな意識を持っているか。

少なからず、目の前にいる異性が素敵だ!触ろう!とはなりませんよね?

好意を持つ事、興味を抱く事は悪い事では無いけど、それを自分本位に満たしてしまう行動に誤解が生まれてしまう事、自分と相手を大事にするのであれば、どういう行動を取ればいいのか。

その都度、話してあげればいいと思います。

急に触られた人はどう思う?

自分が知らない人に急に話しかけられたらどんな気持ち?

自分に置き換えて考えてみると、より分かりやすいかもしれないですね。

必要であれば、興味を抱く情報を見る事は悪くないけど、その情報を見る環境の説明をしてみる事もいいかと思います。

 

性への興味は悪い事ではない

人間であれば性への興味は皆持っているものです。

その興味は悪い事ではありません。

正しい知識と意識があるかどうかで悪い事にも良い事にもなりえるものだと思います。

もし今子供の状況が、そういった状況であれば一度話す機会を設けてみると変化が訪れると思いますよ。

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株式会社swallow.s nest
「お母さん」という仕事は、世界中で最も大変な仕事の一つです。年中無休で、時には料理人、ある時はクリーニング屋さん、保育士に看護師と一人で何役もこなし、当然お給料はありません。ただでさえ過酷な仕事なのに”何か他の子と違う””うちの子だけ出来ない”と不安を抱えていたり、フツーの子育てが上手くいかない”様々な障がいやグレーゾーンの子どもの育てづらさのお悩みを一つでも軽く出来ればと思い、株式会社swallow's nestでは取り組んでいます。